遊技機の出玉設計

「遊技機の販売台数はスペックで決まる」と言われるほど遊技機を開発する上で重要なのが出玉設計です。出玉設計とは遊技機のスペックを算出することが主な業務となります。パチンコでいえば大当り確率や確変突入率、大当り時のラウンド振り分け等、出玉仕様をつくりあげることが出玉設計の仕事です。この出玉設計を元に色々と肉付け(液晶演出・役モノ・筐体デザイン)をして遊技機が完成する訳です。

アナログ抽選の遊技機

出玉設計にもエンターテインメント性が必要です。ユーザーがあっと驚くような仕組みや打ってみたいと思う仕掛けを施さなければなりません。そんな中、話題を集めているのがアナログ抽選を搭載した遊技機です。
中でもマルホン工業㈱の「CR天龍∞」は見た目のインパクト絶大の3段クルーンと一撃7000発の出玉を搭載しておりユーザーの打気を誘うには申し分ない遊技機になっていると思います。
昨年からアナログ抽選を搭載した遊技機が何機種か市場に投入され人気もまずまずとのことです。現状の多くの遊技機は抽選過程はブラックボックスです。その点アナログ抽選機種は抽選の過程が丸見えです。パチンコ本来の玉の動きで一喜一憂するゲーム性が市場に受け入れられているのかもしれません。

アナログ抽選機の規則

アナログ抽選機種は羽物と同様の規則適合になります。
以前の記事「パチンコ機の『大当り』と『小当り』の仕組みの違いについて」の小当たりでゲーム性を作っています。小当たり確率の上限は特に定められていませんのでこれを利用して連続性を演出しています。一見単純そうなアナログ抽選機種ですが開発にはかなり気を使います。

ゴト対策と役モノ調整

まず一番に気をつかう所がゴト対策です。ゴトの対策が万全でないとお客様であるホールが導入したがりません。何かあった時の手間と対策が大変だからです。さらにアナログ抽選に使われる役モノ調整が大変です。役モノは金型で作られますが完全に同一の物は出来ません。いわゆる「役モノのクセ」というものです。また役モノ組付け時の微妙な誤差も確率に影響を及ぼします。これらのバランスをうまく取らないと市場に出せる遊技機にならないのです。

アナログ抽選機種の危惧される点

大型の抽選役モノを搭載したアナログ抽選機種ですが危惧される点として通常時の物足りなさが挙げられます。液晶演出機種の演出部分が全て玉の動きに置き換わるわけですから役モノに球が入らないと楽しめません。役モノ入賞個数がダイレクトに大当たりに響くので役モノ入賞率を上げられません。ようするにアナログ抽選機種は通常時を如何に飽きさせないかが開発の鍵になると思うわけです。

液晶演出+アナログ抽選

通常時の演出が不安視されるアナログ抽選機種ですが㈱大一商会からリリースされる「CRうしおととらAG-JH」がその不安を払拭してくれそうです。この機種は液晶演出+アナログ抽選のハイブリットタイプです。役モノ入賞させるための小当たりを液晶演出で見せ大当たり判定はガチ抽選で行います。この仕様であれば通常時の物足りなさを解消できるうえに球の動きのドキドキ感も味わえます。
さらにアナログ抽選機種の一発台的なつくりを改め、約3,200発が51%でループする仕様になっています。従来機の大当たりの連続性も楽しめる非常に打ち気を誘う魅力的なパチンコ機になっていると感じます。

今までにも様々な遊技機を見てきましたが出玉設計者のアイディアや柔軟な発想には本当に感心させられます。トレンドは変化し規則は改正されたりしますが出玉設計者の思いや情熱は不変なのだとしみじみ感じるのであります。



遊技機の出玉設計は遊技機規則による出玉性能の制限等の知識が多く必要とされます。またゲームシステムを実際に出玉率まで設計して算出できるスキルも求められます。
ただ、それよりも大事なスキルは【パチンコ・パチスロが好き】な事です。知識はいつでも身に付きます。
それよりもパチンコ・パチスロを遊技して面白いと感じる感性が開発者を目指す者に一番必要なスキルなのです。
遊技機業界はそんなスキルを持っているあなたに遊技機開発をお任せしたいと考えております。



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