みなさんこんにちは。

2019年12月17日の型式試験申請から内規の変更に伴うパチスロ6.1号機の持ち込みが可能となりました。パチンコについては「パチンコの”時短”が変わる。天井機能も!?」の記事に書いた通り、遊技機規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)の解釈基準が一部変更となったことでこれまでになかった仕様の機種開発ができるようになりましたが、パチスロはどうなのでしょうか。

今回は「パチスロ6.1号機は6号機とどう違うのか?」「具体的にどのような機種開発ができるようになるのか?」を記していこうと思います。

パチスロ6.1号機の自主規制(内規)の緩和

まず、今回ご紹介する6号機から6.1号機への変更は、自主規制である内規の見直しが行われたためです。ですから、6号機の規則そのものは変わっていません。よって、遊技機規則の「別表第5:回胴式遊技機にかかる技術上の規格」に則ってパチスロ開発を進めなければなりません。

このことを理解した上で、大きくは3つの緩和が実施されることをご注意ください。

<自主規制の見直し 3つ>
(1)液晶上でのビデオリール演出の緩和
(2)スタートレバー・ボタン等を使用した演出の緩和
(3)AT機等のペナルティについて

(1)(2)は演出面についての緩和、(3)はAT機種のベースを抑えることが期待される緩和となります。

液晶上でのビデオリール演出の緩和

(1)液晶上でのビデオリール演出の緩和についてです。これまでの6号機では「遊技者が遊技の結果(メインリールで揃った図柄)を誤認する恐れ」から、ビデオリールによる演出表現が制限されていました。パチスロはもちろんメインリールが必ず搭載されていますが、今回の緩和により演出面の広がりに期待がもてます。
パチンコもパチスロも”遊技者に誤認させる”表現はNGのため、今回の緩和でもこの点は引き継ぐ必要はありますが、5号機当初のビデオリール機や4号機時代の機種の部分的な演出等を6.1号機では取り入れることは可能となります。

スタートレバー・ボタン等を使用した演出の緩和

続きまして(2)スタートレバー・ボタン等を使用した演出の緩和についてです。こちらも(1)同様、「遊技者が遊技の結果を誤認する恐れ」から、5号機後半から自主規制を行っていました。その流れで6号機でも、自主規制のままでしたが今回の緩和により6.1号機で使用できることとなります。
既に各メーカーの筐体には演出用のボタンが搭載されていますが、演出ボタンだけでなく、スタートレバーやMAXベットボタンを使った演出が復活することとなります。(AT機の上乗せ演出や疑似遊技など)

AT機等のペナルティーについて

最後に(3)AT機等のペナルティーを設けることで、現状よりも低ベースの仕様が開発し易くなることです。(1)(2)は演出面の緩和でしたが、(3)の緩和により6.1号機では6号機よりも通常時のコイン持ちを下げることができることになります。
とはいえ、規則で制限されている【400・1600・6000・17500ゲーム】の出玉上限と下限があるため、6.1号機の出玉性能が飛躍的にアップするといった訳ではありません。今回の緩和は、4号機・5号機途中まであった一定の押し順や特定図柄を狙う遊技等をすることで、ATの抽せんを受けられたり、受けられなかったりすることが遊技者に選択させえることができます。ただし、ペナルティは当該ゲームのみでペナルティ打ちをした次の遊技者に影響はない仕様とする必要があります。
このことにより、現在の6号機で主流となる千円当たりのメダルで通常時約50ゲーム遊技できる機種が数ゲーム減少させることができそうです。

ペナルティーの説明補足

【例】メーカーの推奨押し順が左リールを最初に停止させる場合

◆推奨手順で遊技→コイン持ち【低】・AT抽せん【高】
◆推奨手順以外で遊技→コイン持ち【高】・AT抽せん【低】
※ペナルティーは当該ゲームのみとしなくてはならない。

といったような仕様の機種開発が可能となります。そのため、推奨手順で遊技する場合は、コイン持ちが悪くなる代わりにAT当選を期待できるようなゲーム性となります。

パチスロ企画開発職の魅力

この自主規制の緩和の要件を取り入れている機種の型式試験は、冒頭に紹介した通り昨年から行えています。現状、まだ確かな情報は出てきていませんが、早ければ2020年の春頃には6.1号機の第一弾が登場するかもしれません。規制・緩和の中で、遊技機開発は行われ迅速な対応が求められます。

今回に限らず、パチンコ・パチスロはともに風適法関連法令や解釈の変更によって、規制と緩和が繰り返し起こることが多いです。出玉面の緩和は当面困難と思われますが、その中でもユーザーのみなさんに楽しさ、面白さを提供できるような機種を提供しようと開発者の方々は日々、業務に取り組んでいます。
もしも、この記事を読んで遊技機開発職への就職や転職を考えた方は、遊技機開発の求人から探してみてください。未経験の方でも、応募資格に該当していればご紹介可能な求人も一部ございます。

 

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