今回はパチスロ液晶制作に於いて、大事な制作工程の一つ【vコンテ】について2回に分けて解説したいと思います、今回は主に概要部分を中心に解説出来ればと思います。【字コンテ】【絵コンテ】につきましては、「パチスロ液晶制作【字コンテ・絵コンテ】」の記事も合わせてご覧いただければと思います。

まず初めに遊技機の液晶に表示する映像について簡単に解説したいと思います。TVやPCでも動画を見る機会というのは非常にありふれた光景と言えるでしょう。ではそこで、流されている映像はいったいどういった類の映像を表示しているのか。実は【リアルタイムレンダリングムービー】と【プリレンダリングムービー】の2種類の映像の何れかが表示されています。何だか難しい単語が並んでいますが、和訳しますと「レンダリング」とは映像や画像などを「生成する」という意味の言葉になります。生成するという単語が意味する通り、どのように生成された映像なのかの違いになります。

【リアルタイムレンダリングムービー】

一言で説明しますと、操作や観測により即座に生成された映像の事を言います。ゲームをプレイされている方はイメージしやすいかと思いますが、キャラクターを操作して視点を変えたりする度に映像が計算処理されて表示されています。遊技機では「CR G1 DREAM【サンセイR&D】」のレースリーチ演出の映像が「リアルタイムレンダリングムービー」で表示されています。このレースリーチはあらかじめ用意された映像を流すのではなく、状況に応じて生成されたレースリーチを表示しています。

【プリレンダリングムービー】

プリ(pre)とは「あらかじめ」「事前に」といった意味があり、その意味が示す通り、あらかじめ制作(撮影)された映像の事です。実はパチンコやパチスロの液晶に表示される映像の多くが、この「プリレンダリングムービー」を表示しています。つまり、遊技機の液晶演出はあらかじめ用意された映像を場面や抽選結果やトリガーに応じて、表示しています。

※何故、遊技機の映像は【プリレンダリングムービー】(あらかじめ用意された映像)を表示する事が多いのかについては、また改めて記事にしたいと思います。

 

2種類の映像について簡単に解説したところで、パチスロの「Vコンテ」について解説していきたいと思います。前述、パチスロで表示される液晶演出は「プリレンダリングムービー」を表示する事が多いと解説した通り、状況に応じた映像を全て用意しておく必要があります。ですが、演出の導入から最後までまとめた一連映像を全て用意しようとすればそのパターンは非常に数が多くなってしまいます。そのため字コンテ・絵コンテに記された演出フローに基いて、映像パーツを作成していく事が重要になります。実は、映像の種類について触れた理由はこの部分に関係しています。ではサンプルではありますが、図の字コンテ絵コンテを元にどのように「Vコンテ」を作成していくのかを解説します。

【そもそも演出の本質とは】

パチスロの液晶演出に限ったことではありませんが、演出には必ず目的があります。一つ目は「情感の伝達」です。視聴している人にどのように感じて欲しいのか。つまりは「ワクワクする」「ドキドキする」と感じてもらうといった、何らかの感情を引き出す事です。二つ目は「状況の説明」です。視聴している人へ状況や場面を伝える事です。視聴している者が状況や場面を理解出来なければ、演出としての意味をなさないと言えます。

【パチスロのVコンテの特徴①】

コンテは「液晶イメージを正確に伝える」事が目的となります。上図の字コンテ・絵コンテでは主だった役割は異なっています。字コンテでは主に演出の流れやバリエーションを伝え、絵コンテでは構図や場面のビジュアルイメージを伝えています。では今回解説するVコンテでは、カメラワークやカットの時間・遊技機特有の分岐前の煽り表現の動画イメージを伝える事が目的と言えます。特に間と呼ばれる、当るのか外れるのか発展するのかしないのか、遊技機独特の煽りを動画イメージで伝える事が非常に重要です。

【パチスロのVコンテの特徴②】

パチスロの映像表現として、打感(パチスロの1ゲームをプレイする一連の動作のリズムを意識した映像制作が重要になります。当然人によりパチスロのプレイ速度は様々ではありますが、手を止めずにプレイすると第一停止ボタンから第二停止ボタンを押すまでの速度は0.2~0.3秒程度と言われており、この1秒未満の動作リズムに合わせて、映像を制作していく事が非常に重要であり、パチスロのVコンテの肝と言っても過言ではないかと思います。

【パチスロのVコンテの特徴③】

パチスロの液晶制作に於いてとても重要なことが、各トリガー毎に【IN】【LOOP】の主に2種類の映像構成によって作成する事です。上図の字コンテでの演出フローチャートを元に解説すると、「レバーon」トリガーにて表示する映像はアリスが切り株を見つけ、切り株の穴の中身をのぞき込むとなっています。ここで作成すべき映像は【IN「アリスが切り株に気づき、穴をのぞく」】【LOOP「アリスが切り株の穴をのぞきこんだまま」】という二つの映像を用意するという点です。この演出では、次に「第一停止on」まで映像が切り替わりません。「第一停止on」は人によりタイミングは様々です。そのために常に表示する事が出来る映像を用意する事が重要なのです。

※【IN】【LOOP】の他に【STAY】といった止め絵で表示するといった映像もあります。

 

今回は主に特徴部分や概要を解説しましたが、次回はパチスロ【Vコンテ②】にて、具体的な手段・手法の部分も交えつつ解説出来ればと思います。

G&Eビジネススクールの開発系のカリキュラムでは更に詳しくパチスロの液晶の仕組みを知ることが出来ます。興味があれば是非下記リンクでコース詳細をご覧になって下さい。

【映像関係の技術を学習できるコース】
PS映像プランニングコース 1年制
PS総合開発コース 2年制