今回は、パチスロとは切っても切れない【設定】について語りたいと思います。

パチスロは”設定”によって、出玉率に差があることくらいは誰でもご存知でしょう。

現在のパチンコには”設定”という概念はありません。
(現在はありませんが、過去にはパチンコにも設定を設けることができ、
 それにより大当り確率が変動する時代もありました。)

今回は、”設定”についてのちょっとした豆知識(トリビア)を紹介したいと思います。

1.パチスロの設定の歴史

パチスロの”設定”というものはいつから搭載が可能になったのだろうか…
ということですが、なんと今から30年以上前、1985年にパチスロ1号機が出た時からもう設定の概念はありました

1号機(現在は5号機)は、今のような完全確率による抽せんで大当りするものではなく、吸い込み方式といって、
台に入れた枚数が一定枚数を投入すると当たる、というもので、具体的には、
ボーナスが当る吸い込み枚数が決まるその枚数が台に入れられるボーナスが当る…を繰り返す。
吸い込み方式というのは、ものすごく簡単に言えばこのような仕組みになっていました。
なので、この「吸い込み枚数が決まる」の時点で、少ない枚数が選ばれやすいのが高設定、そうでないのが低設定。
というような感じです。

1988年に吸い込み方式が廃止され、現在のように毎ゲームボーナスを抽せんする完全確率方式になった2号機になっても、設定の概念はありました。
これは、高設定はボーナス確率が高く、低設定はボーナス確率が低い、といった感じで、
今の今まで似たようなものです。
(今ではそれ以外の小役確率や状態移行、ART当せん、CZなどに至るまで設定差があります。)

2.設定の数

現在は6段階設定が当り前ですが、世の中には4段階しか設定がない機種もあります。
この設定の”数”に決まりってあるの?ということですが、規則で
「設定の数は6まで」と決まっています。
言い換えれば、6以下であれば、4つでも2つでも、もっと言えば1つしか設定がない機種というのも作れます。

ちなみに、設定が6段階未満の機種は、5号機ではじめて登場しました。
2005年10月に登場した「サクラ大戦(エレコ)」が、設定1or6のなんと2段階設定でした。
さらに、「パルサーワン(山佐)」という1段階設定(段階というのだろうか…)の台もありました。

4号機では、主基板に6段階、サブ基板に6段階の、計36段階設定、という機種も存在しました。

また、俗にいう裏モノが流行していた3号機時代では5000にも及ぶ設定を搭載した機種もあったとか…

3.設定を利用したゲーム性

設定といっても、単に当たりやすい、当たりにくいのみにとどまらず、
4号機では設定により出玉の波を演出するというゲーム性を搭載した機種も多く出現しました。

例えば、奇数設定はボーナス確率が低いが、一撃性がある。(波が荒い)
偶数設定はボーナス確率は高いが、一撃性が低く、マイルドな出玉の波(波が穏やか)になる、といった機種であったり、
「南国育ち(オリンピア)」のように、設定6は連チャンせず、単発が多い。
などの特定の設定でのみ特有の挙動を示すといった機種も登場するようになりました。

こういった、設定によるゲーム性は、ARTが出玉のメインになっている5号機でも受け継がれていますね。
ものによっては、設定2より設定3のほうがボーナス確率やART確率が低いけど、上乗せ性能や継続率が高い、など。

4.設定看破、設定判別

爆発的な出玉が獲得できる4号機がなくなり、5号機が世に出始めると、一度パチスロの市場は衰退します。
4号機の出玉感に慣れていた人たちが5号機の出玉では満足が得られなくなったからです。

そこで、メーカーや雑誌の出版社は考えました。
衰退したパチスロ市場を盛り上げるためにはどうすればいいか。
簡単な話、そう、勝てればいいのです
見返りも大きいが負けるリスクが高いよりも、わずかながらでも確実に勝つことができるなら、少しでも業界は活気を取り戻すはず…!

そこで、進化したのが設定看破、設定判別要素です。
大当り確率で判別するだけでなく、小役確率から設定を推測したり、いわゆる特定設定確定演出であったり、
上記でもあった特定の設定特有の挙動であったり…と様々な仕様が搭載された機種がどんどん出始めました。

さらに、小役カウンタなども販売されるようになり、一時期大流行したこともありました。
携帯電話やスマホでは設定判別ツールなども出始め、雑誌でも設定判別や設定看破に使える攻略ページも増えました。

もはや設定なしではパチスロが語れない、そんな時代になったのです。

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パチスロにはゲーム性の奥深さや、リールの出目(リーチ目や制御)なども、楽しみの一つですが、
設定を推測するというのもパチスロならではの楽しみじゃないでしょうか。

遊技しているとき、ただレバーを叩き、リールを停止させるだけでなく、
「頻繁にステージ移行するな…。モードが上がりやすいのかな?」とか
「レア役がよく落ちる。ひょっとしたら、高設定あるかもな。」とか
「隣の台はボーナス合算が高いがチャンスゾーンにはつながってない。
 対してこちらはボーナスは当たらないがチャンスゾーンがよく来る。もうちょっと様子を見てみようか。」
といったように設定を推測しながらパチスロを遊技すると今までと違った楽しみ方ができるかもしれませんね。

いかがでしたか?
それではまた次回。