前回の「版権のジャンル」では、アニメやゲーム、映画、タレントなどに区分してご説明しました。今回は、そのような版権をどのように取得することができるかについて書いていこうと思います。版権の契約に関しては、一概にこういった契約内容であるとお伝えすることはできませんが、遊技機の製造販売のみならず時にその製品の販売促進で使用できる版権の範囲なども詳細に設定されることがあります。

版権の取得方法について

版元へ直接交渉による取得

使用したい版権を管理している版元へ直接交渉します。
交渉の際には企画書や遊技機の完成イメージ、版権費用など、どのように版権を使用するかを提案し交渉します。

版元からの提案による版権の取得

版元や版権の管理会社から提案していただいた版権を取得します。

コンペに参加して版権を取得

有名なアニメや映画版権については、版元やその関係会社がコンペを行います。
参加するメーカーは企画内容や遊技機の完成イメージ、ゲーム性、版権費用などについてプレゼンし、最終的に主催者が契約するメーカーを決定します。

制作委員会への出資による取得

新たに制作されるアニメや映画の場合は、アニメや映像の制作予算を確保するために制作委員会という組織を作り出資会社を募る場合があり、この制作委員会に出資することによって遊技機に関する使用権を獲得します。

今回は版権の取得方法についてお伝えさせていただきましたが、実際には版権の取得を希望してから早くて数か月以上、有名な版権では数年という長い年月をかけて取得するものもあります。

 

また、最終的に版権の契約をするにあたっては、許諾範囲や契約期間、版権費用を決めたうえで契約締結します。
版権の契約期間については遊技機を販売するまでの期間となりますので、その期間内に販売しなければなりません。

実際に遊技機を開発するにあたっては、版権を取得するために非常に多くの労力を使うこともありますし、版権によっては版権取得の段階から開発スタッフが関わっています。よって、遊技機開発にあたっては如何に取得した版権の良さを引き出して遊技機に盛り込んでいけるかを個人でもチームでも試行錯誤しながら開発を進めていきます。

次回は、版権取得後に企画担当者やプロジェクトチームがやらなければならないことをお伝えしていきます。

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