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    Categories: パチスロ開発

5.5号機のパチスロ市場

皆さま、こんにちは。

5.9号機が騒がれているパチスロ市場ですが、現状の市場は5.5号機がメインとなっています。

5.9号機になる前に、今現在はどうなっているのか、ということについて語っていきたいと思います。

何回か前のコラムで5.5号機の規制は書きましたが、今一度おさらいをしたいと思います。

純増枚数はボーナス込みで2.0枚以下
指示機能、出玉抽せんはすべて主基板で管理
入賞におけるシミュレーション試験の出玉率は100%未満

聞きなれないものとしては③入賞におけるシミュレーション試験の出玉率は100%未満、でしょうか。

どういうものかというと、ボーナスを除き、小役を最大で取得した場合の出玉率が100%を超えてはならない。
というものです。

具体的にどういうことなのかというと、

例えば、ボーナスのない機種で、ART中、9枚のベルの確率が約1/3.12、残りすべてがリプレイだった場合、ART中のOUT枚数(払い出し)は約4.923枚となります。
その場合、1G当りのIN枚数が3枚であれば、その機種のARTの純増枚数は4.923-3で1.923枚です。
純増枚数はボーナスがなく、1.923枚なので、①純増枚数はボーナス込みで2.0枚以下の基準は満たしています。
ですが、通常時、リプレイ確率が下限いっぱいの1/7.3だとするならば、通常時のOUT枚数は約3.295枚となります。
通常時は基本的にはベルをこぼすことができますが、シミュレーション試験では小役は最大で取得するため毎ゲーム9枚を取得します。
ここでも1G当りのIN枚数は3枚だとするならば、3.295-3で0.295枚のプラスになります。
つまり、シミュレーション試験上では毎ゲーム0.295枚増えている、という結果になるのです。
この場合だと、毎ゲーム増える=シミュレーションの試験では100%を超える
ということで、仮に①純増枚数はボーナス込みで2.0枚以下の基準は満たしていても、
③入賞におけるシミュレーション試験の出玉率は100%未満
の基準は満たしていない
ことになります。

ではどのくらいの確率くらいなら基準を満たすことができるのか、というところですが、
例えばベルの払い出し枚数が1/3.6くらいなら純増枚数はおよそ1.67枚、シミュレーションにおける出玉率がおよそ99.78%となり、純増が1.6~1.7枚くらいであれば基準を満たしています。
ですが99.78%という数字は本当にギリギリなので、純増枚数が1.5~1.6くらいが現実的でしょう。

なのでボーナス非搭載の純増枚数が2.0枚のART機は現状作ることができません
公表値が2.0枚の機種(「探偵歌劇ミルキィホームズTD~消えた7と奇跡の歌~(DAXEL)」や「ルパン三世~消されたルパン~(オリンピア)」や「METAL GEAR SOLID SNAKE EATER(KPE)」など)にはミニMB(2Gで終了するMB)が搭載されており、
このMBを除いた場合のシミュレーション試験の出玉率は100%を下回っています

5.5号機における出玉仕様はこういったところです。

そしてもう一つ。
出玉に関してはすべてを主基板で制御しています
5.5号機になる前はサブ基板で出玉を制御していたので、容量はほぼ無限大近くまであったので複雑な出玉制御も可能でした。
ですが主基板はそうもいきません。
容量は限りがあり、それも非常に少ないので複雑な制御を盛り込めば、すぐに容量がいっぱいになってしまいます

しかし!!
現存の機種でも非常に面白い出玉制御を搭載しているものも多く存在します
非常に少ない容量で限られた中、ここまで複雑な仕様を搭載する各メーカーの開発力には本当に脱帽です。

このような限られた規制の中で、できる限りのことを最大限利用し、プレイヤーに最高のエンターテイメントを届ける。
これは、たとえ何号機になろうが変わりません。
もちろん、5.9号機になったとしても。

いかがでしょうか。
新基準となり、今までのようなハイスピードな出玉はないにしても、ゲーム性は常に進化し続けます。
5.5号機でも面白いゲーム性の機種はたくさんあります。

今一度、5.5号機のゲーム性に触れてみてください。
新しい発見があると思いますよ。

それでは。

パチンコパチスロメディア編集部 :